台湾旅行用のeSIMを探していると、「データ通信専用」「電話番号なし」と書かれたプランをよく見かけます。
「電話番号がないとLINEが使えないのでは?」「日本のSMS認証が届かなくなるのでは?」と不安になる人もいるでしょう。
一方、日本の銀行やクレジットカード会社などから、普段使っている080・090などの番号へ届くSMSを受信したい場合は、台湾の電話番号を取得しても代わりにはなりません。日本のSIMを残し、台湾eSIMと併用する方法を考えます。
この記事では、「台湾番号が必要なケース」「電話番号なしでもできること」「日本の電話番号を台湾でも残す方法」を分けて解説します。
台湾eSIMに電話番号は必要?まず用途別に結論
台湾eSIMに電話番号が必要かどうかは、現地でスマホを何に使うかによって変わります。
普通の観光でインターネットを使うことが中心なら、データ通信専用eSIMで対応しやすいです。まずは以下の表で確認してみてください。
| やりたいこと | 台湾の電話番号 |
|---|---|
| Googleマップを使う | 原則不要 |
| Web検索をする | 原則不要 |
| Instagram・Xなどを見る | 原則不要 |
| LINEでメッセージを送る | 原則不要 |
| LINE通話をする | 原則不要 |
| 台湾の店舗へ通常電話をかける | 電話番号付きプランを検討 |
| 台湾番号でSMSを利用する | 電話番号付きプランを検討 |
| 日本の番号へ届くSMS認証を受ける | 台湾番号ではなく日本回線を残す |
地図・SNS・LINE中心なら電話番号なしでOK
台湾旅行中にGoogleマップ、Web検索、Instagram、X、LINEなどを利用するだけなら、台湾の電話番号は基本的に必要ありません。
これらはインターネット経由で利用するサービスだからです。LINEのトークやLINE通話もデータ通信を利用します。
たとえばUbigiは、eSIMでは新しい携帯電話番号を付与せず、モバイルデータ通信を提供するサービスだと公式に案内しています。そのうえで、WhatsAppやFaceTimeなど、インターネットを使った通話・メッセージアプリは利用できると説明しています(Ubigi公式)。
「電話番号なし=スマホで連絡できない」という意味ではありません。
普段の連絡をLINEなどで済ませるのであれば、電話番号付きプランにこだわらず、データ容量や利用日数などから選べます。
台湾の店舗へ通常電話・SMSを使うなら台湾番号付き
台湾の飲食店やホテルなどへ、スマホに標準搭載されている電話アプリから通常の電話をかけたい場合は事情が変わります。
データ通信専用eSIMには台湾の携帯電話番号が付かないものがあり、そのeSIM単体では通常の携帯電話回線を使った発信やSMSを利用できません。
台湾の電話番号が必要なら、「電話番号付き」と明記されたプランを選びましょう。
たとえばWorld eSIMは、台湾向けに電話番号付きプランを用意しています。2026年8月18日に確認した公式ページでは、「電話番号付き」のプランに限り、現地の電話番号での通話やSMS受信が可能と案内されています(World eSIM公式)。
日本の番号へのSMS認証なら台湾番号は不要
少し分かりにくいのが、日本の銀行やクレジットカード会社などから届くSMS認証です。
たとえば普段使っている「090-xxxx-xxxx」という日本の電話番号に認証コードが送られる場合、新しい台湾番号を取得しても、そのSMSが台湾番号へ転送されるわけではありません。
日本の電話番号宛てのSMSを受信したい場合は、日本の回線を利用できる状態で残しておくことが重要です。
デュアルSIM対応端末なら、台湾eSIMをデータ通信に使い、日本の回線を電話番号・SMS用として残す使い方があります。
Appleも、iPhoneのデュアルSIMの用途として「海外旅行時に現地のデータプランを追加する」「音声通話プランとデータプランを別々にする」と案内しています(Apple公式サポート)。
電話番号なしの台湾eSIMでできること・できないこと
「データ通信専用」と書かれているeSIMでも、台湾旅行でよく使う機能の多くは利用できます。
| 機能 | データ専用eSIM |
|---|---|
| Web検索 | ○ |
| Googleマップ | ○ |
| SNS | ○ |
| LINEトーク | ○ |
| LINE通話 | ○ |
| 通常の携帯電話回線による通話 | eSIM単体では× |
| eSIM側の電話番号を使ったSMS | 電話番号なしなら× |
LINE・地図・検索・SNSはデータ通信で使える
台湾旅行中によく利用するGoogleマップ、Web検索、SNS、LINEなどは、インターネット通信ができれば利用できます。
地図で現在地を確認したり、飲食店を検索したり、LINE通話で日本の家族や友人と話したりするために、台湾の電話番号そのものは必要ありません。
そのため、観光が中心なら電話番号の有無だけで商品を絞る必要はありません。
むしろ、利用日数、データ容量、料金、通信エリア、サポートなどを比較したほうが、自分に合ったプランを見つけやすくなります。
通常の電話・SMSはデータ専用eSIM単体では使えない
一方、スマホに標準搭載されている電話アプリによる携帯電話回線の通話や、携帯電話番号を使ったSMSは別です。
Ubigiはデータ通信のみを提供し、新しい携帯電話番号を付与しないと公式に説明しています(Ubigi公式)。
trifaも台湾向けeSIMについて、2026年8月18日時点で「電話番号(SMS)なし」と案内しています(trifa公式)。
そのため、Ubigiやtrifaを台湾の現地電話番号を取得する目的で選ぶのは適していません。
ただし、GoogleマップやLINE、SNSなどのデータ通信が目的なら、電話番号が付かないこと自体が問題になるとは限りません。
電話番号付き台湾eSIMとデータ専用eSIMを比較
台湾eSIMを電話番号の観点から選ぶときは、単純な料金ランキングだけでは判断しにくくなります。
台湾番号の有無、通常通話、SMS、本人確認などを分けて確認しましょう。
| サービス | 台湾番号 | 通常通話 | SMS | 主な注意点 |
|---|---|---|---|---|
| World eSIM | ○のプランあり | 対応プランあり | SMS受信対応の案内あり | 発信・着信など個別条件を要確認 |
| KKdayで販売される遠伝電信eSIM | ○ | ○ | 送受信○ | 桃園空港で本人確認、身分証明書2点が必要 |
| Saily | × | 米国番号+通話プランを追加可能 | 米国番号+テキストプランを追加可能 | 追加されるのは台湾番号ではない |
| Ubigi | × | eSIM単体では× | × | データ通信専用 |
| trifa | × | eSIM単体では× | × | 台湾向けプランは電話番号なし |
プラン内容は変更される可能性があります。特に電話番号や通話・SMSを目的として購入する場合は、申込時に最新の商品条件を確認してください。
台湾の電話番号が必要ならWorld eSIMが候補
台湾の現地電話番号が必要な人は、World eSIMの電話番号付きプランを候補にできます。
World eSIMの台湾向け公式ページでは、データ通信専用とは別に電話番号付きプランが用意されています。FAQでも、「電話番号付き」と記載されたプランでは、現地の電話番号での通話やSMS受信が可能と説明されています(World eSIM公式)。
また、同ページでは24時間365日の日本語サポートを案内しています。ただし、電話による問い合わせは日本国内からのみで、海外からはWebやLINEを利用する案内となっています。
KKdayには遠伝電信の電話番号付きeSIMがある
台湾の現地通信会社の電話番号付き回線を使いたい場合は、KKdayで販売されている遠伝電信(ファーイーストン・テレコム)のeSIMも選択肢です。
2026年8月18日に確認した商品ページでは、台湾の電話番号が付与され、音声通話とSMSの送受信に対応すると案内されています(KKday・遠伝電信eSIM商品ページ)。
ただし、購入から利用開始までオンラインだけで完了する商品ではありません。
- 桃園国際空港の指定カウンターで受け取る
- 実名認証を行う
- 有効な身分証明書原本を2点用意する
- 申込者は18歳以上
という条件が明記されています。
また、同商品は音声通話やSMSの利用料金を追加チャージできないと案内されています。電話を多く利用する予定なら、利用条件を購入前に確認しておきましょう。
Sailyは米国番号を追加できるが台湾番号ではない
Sailyには台湾向けデータeSIMがあります。
さらに、2026年8月18日時点のSaily公式ページでは、Saily eSIMに米国の電話番号と通話・テキストメッセージ用プランを追加できると案内されています(Saily公式)。
ただし、追加されるのは台湾の現地番号ではなく米国番号です。
そのため、「台湾番号でSMSを受け取りたい」「台湾の電話番号そのものが必要」といった目的とは合いません。
一方、台湾でのインターネット利用が中心で、必要に応じて別の電話番号も持ちたい人なら比較候補にできます。
Ubigi・trifaは台湾現地番号目的には向かない
Ubigiやtrifaは、台湾の現地電話番号を取得したい人向けではありません。
Ubigiはデータ通信専用で、新しい携帯電話番号を付与しないと案内しています。trifaも台湾向けプランでは電話番号・SMSなしとなっています。
一方、Googleマップ、LINE、SNS、Web検索などが中心なら、電話番号がないことは大きな問題になりにくいでしょう。
台湾番号が必要な人と、インターネットだけ使えればよい人を分けて選ぶことが大切です。
日本の電話番号でSMS認証を受けたいときの考え方
台湾eSIMの電話番号について特に間違えやすいのが、日本の電話番号へ送られるSMS認証です。
日本番号へのSMSを受けたいなら、日本の回線を残すことを考えましょう。
台湾eSIMをデータ、日本SIMを通話・SMS用にする
デュアルSIMに対応するスマホなら、2つの回線に役割を分けられます。
| 回線 | 主な役割 |
|---|---|
| 台湾eSIM | Web、地図、LINE、SNSなどのモバイルデータ通信 |
| 日本のSIM・eSIM | 普段の日本電話番号、SMSなど |
AppleはiPhoneのデュアルSIMについて、海外旅行時に現地のデータプランを追加したり、音声通話プランとデータプランを別々にしたりできると案内しています(Apple公式サポート)。
ただし、スマホがデュアルSIMに対応している必要があります。Androidは機種によって対応するSIM構成や設定方法が異なるため、端末メーカーの公式情報も確認してください。
さらに、日本回線側で意図せずモバイルデータ通信を利用すると、契約内容によって海外ローミング料金が発生する可能性があります。
台湾eSIMをモバイルデータ通信に指定し、日本回線側のデータローミング設定も確認しておくとよいでしょう。
海外でのSMS受信条件は日本の通信会社で確認する
日本の大手通信会社では、海外利用時のSMS受信について次のように案内されています。
| 通信会社 | 海外でのSMS受信 | 公式情報 |
|---|---|---|
| NTTドコモ | 無料 | ドコモ公式 |
| au | 無料 | au公式 |
| SoftBank | 無料 | SoftBank公式 |
上記は2026年8月18日に各社公式サイトで確認した内容です。
格安SIMやMVNOを利用している場合も含め、台湾へ出発する前に契約先の海外SMS対応を確認してください。
電話番号付き台湾eSIMを選ぶ前の注意点
電話番号付きeSIMなら何でも解決できるわけではありません。
データ専用eSIMより確認項目が多いため、台湾番号が本当に必要かを考えたうえで選びましょう。
台湾の電話番号付き回線では本人確認が必要になる場合がある
台湾の現地電話番号が付く商品では、本人確認が必要になる場合があります。
たとえばKKdayで販売されている遠伝電信の電話番号付きeSIMは、桃園国際空港の指定カウンターで実名認証を行う商品です。
2026年8月18日時点の商品説明では、外国籍の利用者は有効な身分証明書原本を2点用意する必要があります。1点目はパスポートなど、2点目は搭乗券や入境スタンプなど、指定された書類から用意する仕組みです(KKday公式商品ページ)。
また、1名につきeSIM1枚、申込者は18歳以上という条件も掲載されています。
電話番号が不要なら、本人確認や空港受取を伴わないデータ専用eSIMのほうが手軽な場合があります。
「電話番号付き」だけで通話・SMS条件を判断しない
電話番号付きeSIMを選ぶときは、次の項目を確認してください。
- 付与されるのは台湾の電話番号か
- 電話を発信できるか
- 電話を着信できるか
- SMSを送信できるか
- SMSを受信できるか
- 通話料金や利用可能な残高に制限がないか
- 追加チャージが可能か
- 本人確認や空港受取が必要か
特に、電話番号が付与されることと、音声通話・SMSのすべてが自由に使えることは同じ意味ではありません。
SMS認証を目的にする場合も、そのサービスがどの国の電話番号を受け付けるのか、どの番号に認証コードを送る設定になっているのかを確認しましょう。
サービス名ではなく購入するプラン単位で確認する
KKdayやKlookなどの旅行予約サイトには、複数の通信会社や複数種類のeSIMが掲載されています。
同じ販売サイト内でも、データ通信専用、電話番号付き、現地受取、オンラインで設定できる商品など条件はさまざまです。
台湾eSIMは目的から選べば迷いにくい
台湾eSIMは、電話番号付きのほうが常に優れているわけではありません。
料金だけでなく、「台湾番号が必要か」「日本番号を残す必要があるか」という順番で考えると選びやすくなります。
ネット通信だけならデータ専用eSIM
台湾旅行中に必要なのがGoogleマップ、LINE、SNS、Web検索、動画、メールなどであれば、データ専用eSIMで対応しやすいです。
Saily、Ubigi、trifaなども候補になります。
この場合は電話番号よりも、滞在日数、必要なデータ容量、料金、通信エリア、サポートなどを比較するとよいでしょう。
台湾の電話番号が必要なら電話番号付きプラン
台湾の店舗へ通常電話をかける、台湾番号を使ってSMSを送受信するといった目的があるなら、台湾の現地番号付きeSIMを検討します。
World eSIMには電話番号付きの台湾プランがあります。現地通信会社の番号付き商品を利用したい場合は、KKdayで販売されている遠伝電信eSIMなども比較候補です。
一方で、本人確認、受取場所、通話・SMSの範囲などは商品によって違います。
台湾番号が必要という明確な理由がないなら、無理に電話番号付きプランを選ぶ必要はありません。
日本のSMS認証が必要なら日本SIMを残す
日本の銀行、クレジットカード、各種Webサービスなどから普段の日本番号へSMSが届く可能性があるなら、日本回線を残す方法を考えます。
対応端末なら、日本の回線を電話番号・SMS用、台湾eSIMをデータ通信用として併用できます。
台湾番号付きeSIMを購入しても、日本番号宛てのSMSが台湾番号に届くわけではありません。
まとめ|台湾eSIMの電話番号は用途に合わせて選ぶ
台湾eSIMは、必ずしも電話番号付きである必要はありません。
- Googleマップ・LINE・SNSなどネット中心なら、電話番号なしのデータ専用eSIMで対応しやすいです。
- 台湾の店舗への通常電話や台湾番号でのSMSが必要なら、台湾番号付きeSIMを検討します。
- 日本の電話番号へのSMS認証が必要なら、日本回線を残して台湾eSIMと併用する方法を考えます。
台湾の現地番号が必要ならWorld eSIMの電話番号付きプランや、KKdayで販売されている遠伝電信eSIMなどが候補です。一方、インターネット通信だけならSaily・Ubigi・trifaなども選択肢になります。
電話番号付きかどうかだけで比べず、必要なのが「台湾番号」なのか「普段使っている日本番号」なのかを最初に整理してから選びましょう。

